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田中 一孝

コアメンバー

桜美林大学リベラルアーツ学群准教授

京都大学博士後期課程研究指導認定退学。セントアンドリュース大学古典学部客員研究員、京都大学高等教育研究開発推進センター特定助教、桜美林大学専任講師を経て現職。国際プラトン学会アジア・オーストラリア・アフリカ地域代表、古代哲学研究ネットワーク幹事、大学教育学会課題研究「高等教育における生成AI利用のガイドラインに関する研究」研究代表。古典研究のためのAIシステム、ヒューマニテクストシリーズを名古屋大学・東京大学と共同開発、運用。京都大学博士(文学)。

西洋古代哲学哲学・倫理教育人文情報学(デジタルヒューマニティーズ)

Humanitextプロジェクトでは、原典と二次文献のリンク手法について研究し、多言語読解環境Humanitext Readerの開発を進めています。また、生成AIの高等教育における利活用についても研究しており、Humanitextの教育展開や古典に基づいたリアルタイム音声会話システムについて研究しています。

  • Humanitext Reader

    • Humanitext Readerは、西洋古典原典と主要注釈、論文などを単語・行単位でリンクさせたテクスト読解環境です。古典については膨大な2次文献が諸語で蓄積されているため、それらを統合的に読解することは容易ではありません。Humanitext Readerでは、そうした文献を簡単に閲覧、翻訳、要約、先行研究とは異なった解釈案の創出などが可能になります。
  • Humanitextの教育展開

    • 偽情報(ハルシネーション)は、学習者に生成AI利活用を躊躇させる要因になります。他方、Humanitextは専門家が整備したテキストに基づいて情報が出力されるため、ハルシネーションが大幅に低減されています。したがって、学習者はハルシネーションを恐れることなく、AIを学習・研究に活用できます。そうしたAIをフル活用した教育のプログラムを研究しています。
  • リアルタイム音声会話システム

    • エンターテイメントやビジネス、教育などの分野では音声会話AIは重要な役割を果たしています。そこでHumanitextのシステムを用いて、様々な哲学者とリアルタイム音声会話ができればどうでしょうか。哲学はもともと対話問答によって行われていましたが、これからは重要な著作を残した作家、思想家、研究者と疑似的に対談しながら学習する未来が実現するでしょう。試験的な成果として、AIソクラテスリリースし、渋谷のセンター街で公開実験を実施しました。